Nug,Yeb

Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS

 

ナグ

 

 イェブ

 

 

1928年  初言及作品:アドルフォ・ド・カストロ/H・P・ラヴクラフト「最後の検査/最後の実験」

1933年      言及文書:H・P・ラヴクラフト ”ジェームズ・F・モートン宛書簡”

 

 

1940年    言及作品:ゼリア・ビショップ/H・P・ラヴクラフト「墳丘の怪」

1976年    言及作品:リン・カーター「Zoth-Ommog」

1998年    言及作品:ジョゼフ・S・パルヴァー「The Guard Command」

 

呼称

恐ろしき双子

 

どちらか片方だけで名前が出る事より「ナグとイェブ(Nug and Yeb)」として登場する事の方が多い存在です。

ラヴクラフトがジェームズ・F・モートン宛書簡で語っている系図に依れば、ヨグ=ソトース(Yog-Sothoth)とシュブ=ニグラス(Shub-Niggurath)の夫婦神の子供でナグはクトゥルー(Cthulhu)の父、イェブはツァトゥグァ(Tsathuggua)の父だったりします。双方共に妻の名は不明ですが、後にスミスはプトマク(Ptmak)なる存在を設定、クトゥルーの他、ナグの一族はみなプトマクが産んだものであるとしました。そしてゼリア・ビショップ(Zealia Bishop)のメモを元にラヴクラフトが書き、彼の死後にWeird Talesの1940年11月号に掲載された「墳丘の怪」(The Mound)の記述に依れば、この双子神はクン・ヤンではツァトゥグァと共に崇拝されています。

この双子神の実態は不明です。姿形等、まるで判りません。しかしラヴクラフトの思わせ振りな筆致から、かなり力のある存在である様に想われます。両親であるヨグ=ソトースやシュブ=ニグラスには叶わないまでも、その次くらいに実力のある存在だったのではないでしょうか。ところがリン・カーターは何故か小神としてしまいました。想うに、カーターの特徴として見られる”想い込み”だったのでしょうが、彼は想い込みのまま、それぞれLesser Old One達の祖であるとしてしまいました。アンソロジー「The Disciple of Cthulhu」の為に書かれた「Zoth-Ommog」の中でナグをグール(Ghoul)達の祖であるとし、イェブをDark One達の祖としてしまいました。こうしてラヴクラフトがクトゥルーとツァトゥグァの父とした偉大な存在は、奉仕種族の単なる親にされてしまったのです。今では、ラヴクラフトの系図よりもカーターの系図の方がポピュラーになってしまっている様な感じです。もっとも、ラヴクラフトの系図に沿った書き手も居ます。ジョゼフ・S・パルヴァー(Joseph S Pulver)はシュブ=ニグラスとイグ(Yig)の間に誕生したウトゥルス=フリール(Ut'ulls-Hr'ehr)とナグの間にクトゥルーの異母妹としてカッソグサ(Kassogtha)が誕生したとしています。又、彼はクトゥルーの従姉妹としてドヌムル(D'numl)と云う女神を創造していますが、クトゥルーの父がナグなのですから、ドムヌルの父はイェブでしょう。 

 

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