Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS
イホウンデー
1932年 初言及作品:クラーク・アシュトン・スミス「魔道士エイボン/魔道士の挽歌」
1934年 言及文書:クラーク・アシュトン・スミス“Letter to R.H.Baelow Sept 10th “
別スペル
Y’houndeh
別名
ホウンデー(Houndeh)
アザトース(Azathoth)の近くでフルートを吹くナイアルラトホテップ(Nyarlathotep)の妻でエルクの女神であり豊饒の女神でもあります。姿形については不明ですが、エルクに似た姿をしているのかも知れません。
エルクはヨーロッパでは箆鹿(大鹿とも云う)ですが、アメリカでは別種のアメリカエルク(ワピチの一種)と呼ばれる日本鹿に近い種を指すようです。イホウンデーがどちらのエルクの女神なのかは不明です。
スミスはロバート・H・バーロウ(Robert H Barlow)に宛てた書簡の中で、イホウンデーの出自と、アザトースの吹奏者であるナイアルラトホテップと結婚した事を記しています。ここで重要なのはスミスがナイアルラトホテップを混沌の神ではなく笛を吹く神としている事です。もしかしたら、イホウンデーが結婚した相手はナイアルラトホテップ自身ではなく、笛を吹く化身だったのかも知れません。
エルクの原存在(Archetype)である両性具有のジヒューメ(Zyhume)から生まれたとされています。しかし、エルクの原存在から生まれるのは様々なエルクの祖先の筈なのですが、何で女神が誕生したのでしょう?先祖返りなのでしょうか?
スミスがStrange Storiesの1932年1月号に発表した「魔道士エイボン」(The Door to Saturn)では古代ハイパーボリア大陸で豊饒の女神としてツァトゥグァ信仰を駆逐して崇拝され、神官団は政治に口出しする迄になったものの、ツァトゥグァの信者であるエイボン(Eibon)を取り逃がしたばかりか、土星へ彼を追跡した神官のモルギ(Morghi)も帰還しなかった為、人々の信頼を失い信仰は廃れていったとなっています。
実際には、土星行きは帰還不可能な旅であり、現地でモルギとエイボンは協力し合って旅を進める事となり、モルギはイホウンデーの神官らしく女神の信仰を土星に広めようとしたものの失敗しています。
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