Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS
ウムル・アト=タウィル
1934年 初登場作品:E・ホフマン・プライス/H・P・ラヴクラフト「銀の鍵の門を越えて」
1944年 言及作品:オーガスト・ダーレス「アンドルー・フェランの手記」
1982年 登場作品:E・ホフマン・プライス「幻影の王」
2002年 登場作品:伏見健二「ルシャナビ通り」
別名
ウトナピシュティム(Utonap'stim)
タウィル=アト・ウムル(Tawil-At 'Umr)
E・ホフマン・プライス(E Hoffmann Price)から合作を持ちかけられたラヴクラフトが、プライスの書いた「幻影の王」(The Lord of Illusion)を元に新たに書き起こしWeird Talesの1934年7月号に発表した「銀の鍵の門を越えて」(Thtough the Gate of the Silver Key)に登場した存在です。名前はアラビヤ語で寿命を引き延ばせし者と云う意味なのだそうですが、テーブルトークRPGでは文法上に間違いがあり正しくはタウィル=アト・ウムルであるとし、こちらの名前を使っていますが、そこ迄、目くじらを立てなくても良いのではと想ってしまいます。
ランドルフ・カーター(Randolph Carter)が出会ったこの存在は、今日ではヨグ=ソトース(Yog-Sothoth)の化身と云う見方が強いようですが、読んだ限りではヨグ=ソトースの眷属ではあるかも知れませんが、ヨグ=ソトースの化身であるとする根拠は見当たらない様に想われます。少なくともオーガスト・ダーレス(August Derleth)がWeird Talesの1944年3月号に発表した「アンドルー・フェランの手記」(The Trail of Cthulhu)や同誌1944年11月号に発表した「闇に棲みつくもの」(The Dweller in Darkness)、或いは1945年に発表した中篇「暗黒の儀式」(The Lurker at the Threshold)等では単独にGreat Old Oneの一体として扱われています。
「銀の鍵の門を越えて」ではAnicient Oneたちの長となっています。姿については、同人誌Crypt of Cthulhuの10号で漸く陽の目を見たプライスのオリジナル版である「幻影の王」では只の老人の姿で向こうからカーターに向かって歩いて来ますが、「銀の鍵の門を超えて」では台座の上に座って頭からすっぽり頭巾を被った正体不明の生物となっています。想像すると、丁度、特撮テレビドラマ「バトルフィーバーJ」の敵役”サタンエゴスの神”の様な姿をしています。又、今日でこそAnicient OneはGteat Old Oneと同じものとされていますが、本作を読む限りではAnicient Oneは、特定のエイリアン種族か、何らかの役割を持ったエイリアンのグループと云う感じです。
伏見健二(Fushimi Kenji)の「ルシャナビ通り」(Rshanabi Street)ではウトナピシュティムと云う名で登場しています。ウトナピシュティムには女神のウルシャナビ(Urshanabi)が従っています。両者はいずれもギルガメシュ神話に登場する神格です。ここではクトゥルーを封じているのはヨグ=ソトースに他ならず、ウトナピシュティムは冥界の玉座に座って門をクトゥルーの眷属達の手から守っていると云う設定です。
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