Cxaxukluth

Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS

 

クグサクスクルス、クサクサクルース、サクサクルース

 

1934年    初言及文書:クラーク・アシュトン・スミス"Letter to R.H.Barlow June 16th"

 

1976年     言及作品:リン・カーター「Zoth-Ommog」

2006年     言及作品:リチャード・L・ティアニー「The Unresponding Gods」

2006年     言及作品:ロバート・M・プライス「The Supplication of Cxaxukluth」 

 

呼称

永劫の中の永劫(Aion of Aions)

 

この存在は作品に登場したのではなく、クラーク・アシュトン・スミス(Clark Ashton Smith)R・H・バーロウ(R H Barlow)宛書簡に登場したもので、10年後にフランシス・T・レイニー(Francis T Laney)の編集で同人誌Acolyteの夏号に掲載され公の眼に触れる様になったものです。

この存在について、スミスアザトース(Azathoth)から分裂に依って生まれたものとしており、どうやらアザトースの劣化コピーの様な存在と考えられます。又、アザトースが両性具有どころか数多くの性を持っていたのに対し、クグサクスクルスは二つしか性を持っておらず、ここにスミスの生き物は高等になる程、性が複雑化するとする独特な思想が表れています。つまりクグサクスクルスは、性の数が少ない分、アザトースよりも下等な存在であり、けれども単数の性しか持たないこの宇宙の大多数の生き物達よりは、ずっと高等な生命体であると云う事です。

スミスは雌雄同体であるクグサクスクルスは分裂ではなく自ら受胎して三体の生物の両親になったと書簡の中で説明しています。その三体とはツァトゥグァ(Tsathoggua)の父親となったギーズグス(Ghizguth)、土星に隠居しているフジウルクォイグムンズハー(Hziulquoigmunzhah)、それにクトゥルー(Cthulhu)の別名であるトゥルー(Thulu)です。もっとも、後にラヴクラフトクトゥルーの父をナグ(Nug)とした事を受けて、スミスは改めてクトゥルーの母を設定していますので、この存在がクトゥルーの親であると云う設定はあまり気にする事は無いでしょう。

この存在を作品の中で最初に扱ったのはリン・カーター(Lin Carter)でした。彼はアンソロジー”Disciples of Cthulhu”に書いた「Zoth-Ommog」の中でアザトースの子供の一体としてこの存在を扱い、ナイアルラトホテップ(Nyarlathotep)、ヨグ=ソトース(Yog-Sothoth)シュブ=ニグラス(Shub-Niggurath)の兄弟としました。又、リン・カーターは一冊まるごとエイボンの書となるアンソロジーを出す事を考えていた様ですが、志半ばで倒れ、遺志を継いだロバート・M・プライス(Robert M Price)教授が世に出した”Book of Eibon”には、この存在について詠った詩が二篇収録されています。このうちリチャード・L・ティアニー(Lichard L Tierney)の「The Unresponding Gods」はアザトースから分裂した存在である事、又、可変両性体であって子を産み落とす存在である事や、自ら生んだ怪物たちを貪り食らう恐ろしき存在である事などが詠われています。一方、プライス教授の「The Supplication of Cxaxukluth」ではギーズグス及びトゥルーの親とされています。又、作中でクグサクスクルス「ヴァク及びヴィラジの栄光」(the glories of Vach and Viraji)とも呼ばれていますが、これらが何を指すのか意味不明です。或いはプライス教授自身にも判っていないのではないかと想われます。

  

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