Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS
われらの悲しみの貴婦人たち
1845年 登場作品:トマス・ド・クインシー「深き淵よりの嘆息」
別名
崇高な女神たち(Semnai Theai)
慈悲の貴婦人たち(Eumeniades)
トマス・ド・クインシー(Thomas De Quincy)の自伝的作品であり、「阿片常用者の告白」(Confessions of an English Opium-Eater)の続編的性格の「深き淵よりの嘆息」(Suspiria De Profundis)の第一部中、「レヴァナとわれらの悲しみの貴婦人たち」(Levana and Our Lady of Sorrows)の章で、牛津(Oxford)在学時代のトマス・ド・クインシーの夢の中に登場する三姉妹神です。夢の中でクインシーはローマの誕生の女神レヴァナ(Levana)と話しますが、そのレヴァナがクインシーの見ている所で話をしている三人の女神です。クトゥルー神話にはテーブルトークRPGに依って取り込まれ、何故かナイアルラトホテップ(Nyarlathotep)の娘達として設定されました。実は「深き淵よりの嘆息」はホラー映画「サスペリア」の原案に使われており、「サスペリア」シリーズに登場する三人の魔女のモデルがこの三人の女神だと云う事なので、それで眼を付けられたのでしょう。
以下がその三姉妹です。
われらの涙の貴婦人、マーテル・ラクリマールム
(Mater Lachrymarum/Our Lady of Tears)
呼称
聖母(Madonna)
何処か雅な足取りの長女で、死んだ子供を嘆き悲しみ、時に怒り荒れ狂う狂気をもたらす女神です。風に乗り雲に上る女神で、天に向かって子供を返せと叫ぶ者達の女神です。
優しく繊細だけれども時に狂気に満ちるタレ眼の持ち主で、頭に冠を戴き、腰帯に沢山の鍵束を吊るしどんな所へも入り込める女神です。王族から一般市民迄が、この女神の訪れる対象です。
われらの嘆息の貴婦人、マーテル・ススピリオールム
(Mater Suspiriorum/Our Lady of Sighs)
おずおずと忍び足で歩く次女で、死んだ子供の悲しみに絶望をもたらす女神です。悲しみ絶望して大地を見つめる様に項垂れている女神です。頭に崩れかかったターバンを巻いており、一つだけ鍵を持っているものの使う必要のある所は無いので使う事は無いそうです。罪人と被差別民が、この女神の訪れる対象です。
われらの闇の貴婦人、マーテル・テネブラールム
(Mater Tenebrarum/)
足取りすら見せず一気に襲って来る三女で、死んだ子供を悲しむあまりに自殺させる女神です。小塔状の冠を戴き三重の薄絹の面紗を通してさえ強い光が見える眼を持ち、鍵は一つも持たないものの、彼女の訪れを許す者が居れば、階級に関わらずどんな所へも訪れる事が出来る女神です。自殺とは神に反抗する事なので、恐ろしくおぞましい存在と云う事になるのでしょう。
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