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Zoth Syra

 Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS

 

ゾス・サイラ

 

1946年   登場作品:C・ホール・トムスン「緑の深淵の落とし子/深淵の王者」

 

Weird Talesに僅か四編の作品を残した謎の作者C・ホール・トムスン(C Hall Thompson)が同誌の1946年11月号に発表した「緑の深淵の落とし子」(Spawn of the Green Abyss)に登場する存在で、正確には殺されたカッサンドラ(Cassandra)と云う女性の父ラザルス・ヒース(Lazarus Heath)が遺した記録に登場する存在です。

ギリシャ神話のセイレーン達(sea-syrens)の伝説の元になった種族の女王です。この種族は、かつて海に住み地上に出て君臨していたものの、邪悪な魔術を行使していた為、地上を追放され海に戻って深海に国を築いていました。ゾス・サイラセイレーンの伝説の元となった歌声で人間達を誘い海底に連れて来ます。歌そのものに魔力があり、人間を誘うだけでなく、対象の人間の首に鰓を生じさせ深海での生活に耐える身体に改造してしまいます。彼女の目的は地上界への復帰で、その為に人間と交わり地上での生活や行動に支障の無い子供を生もうとしたのです。かくして女王の婿となったラザルスとの間に傍目には人間の女性そっくりのカッサンドラが誕生しましたが、ラザルスは娘カッサンドラを連れて地上へ脱出し、後にカッサンドラを妻に迎えに種族の一個体が追っ手として現れます。この追っ手はヨス・カラ(Yoth Kala)と呼ばれていますが、個体名なのか、それとも役職名か何かなのかは判りません。ゾス・サイラの名にしても女王を指すものなのか、それとも個体名なのかは不明です。

ゾス・サイラの姿については判りませんが、地上に現れたヨス・カラの姿形については描写があります。それに依るとアメーバの様な感じで腐敗した肉の塊とされています。しばしばクトゥルー神話に登場する存在について身体描写で「腐敗した」と云う形容が見かけられますが、実際に腐敗して動いているのならばゾンビか何か、少なくとも肉体か肉体の一部が活動を停止してしまっている事になるので、これは、そう見えると云う解釈で良いのではないかと想われます。いずれにせよ、全身から腐敗臭を漂わせた不定形の肉の塊で、先端に眼の付いた一本の触手を持っています。恐らく女王も似た姿なのではないかと想われます。

本作は、真ク・リトル・リトル神話集の那智史郎氏の解説に依れば素性や経歴が一切不明の作者が最初に発表した作品だそうですが、如何にもラヴクラフト的な作品で、けれどもラヴクラフトの模倣作としてならオーガスト・ダーレス(August Derleth)ヘンリー・カットナー(Henry Kuttner)よりも出来が良く、この後に更にもう一作ラヴクラフト風の作品をこの作者は発表しています。ただ、その作品ではミスカトニック大学の名前が出て来たりしていた事からダーレスがWeird Talesに抗議しているそうです。嫉妬かな・・・とも想いますが。本作は、ダーレスが草葉の陰で悔しがりそうな事に、本作はロバート・M・プライス(Robert M Price)教授に依り、デル・レイ(Del Ray)のクトゥルー神話アンソロジー"Tales of the Lovecraft Mythos"に収録され、クトゥルー神話の一作となりました。

 

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