Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS
スンガク
1922年 初登場作品:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト「セレファイス/光の都セレファイス/夢の都市セレファイス」
1927年 登場作品:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト「異次元の色彩/宇宙からの色」
1948年 登場作品:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト「未知なるカダスを夢に求めて/幻夢郷カダスを求めて」
1978年 言及作品:コリン・ウィルスン他「ネクロノミコン」
1978年 登場作品:リュイリン・M・カボス「The Color from Beyond」
別名 スンガク王(Lord S'ngac)
形容 蒸気の如き(vaporous)
古きものではないようですが、古き神でもないようです。ナイアルラトホテップ(Nyarlathotep)の罠に落ちかけたランドルフ・カーターにノーデンス(Nodens)ともども援助の手を差し伸べてもおり、古きものや古き神に準じる能力は備えていそうです。
菫色のガス状生命体で、様々な知識を有しています。ラヴクラフトの「セレファイス」(Celephais)でセレファイスを探し求めるクラネス(Kuranes)と遭遇した時には「それまで惑星や有機体というようなもののことを耳にしたこともなく、クラネスを単に、物質やエネルギーや重力が存在する無限の世界から来た者として見きわけただけだった」(大瀧啓裕訳)とあり、どうやら何も無い空間に漂うかなり異質な存在のようです。そして、どうやら宇宙空間を無限と認識している様なのですが、同時にここからラヴクラフトの当時の宇宙観も見えて来ます。 なお、この時点ではスンガクの名前は無く、ただ、菫色の期待とだけなっています。この名が登場するのは「未知なるカダスを夢に求めて」(The Dream-Quest of Unknown Kadath)でランドルフ・カーターがクラネスに謁見した際、初めてクラネスの口から名が明かされています。
スンガクの存在している領域では、スンガクに似た存在が他にも居るようです。クラネスがスンガクと遭遇したのは大麻の作用に依り眠りの中で行く事が出来た「形態というものが存在せず、輝く気体が存在の秘密を研究する宇宙の領域」(大瀧啓裕訳)での事です。又、「未知なるカダスを夢に求めて」でクラネスがランドルフ・カーターに語った際、スンガクから教えられたナイアルラトホテップの事やアザトース(Azathoth)の事も伝えています。
スンガクの居る領域に行く手段はネクロノミコンにも記されており、「ドー=フナの呪文」(Formula of Dho-Hna)を実践すれば行く事が出来る様です。想うにアブドゥル・アルハザードはこの領域に自らの精神体を飛ばし、スンガクに教えを乞うた事があるのでしょう。
リュイリン・M・カボス(Llewellyn M Cabos)が同人誌Eldritch Talesの4号に発表した「The Color from Beyond」で、ヒュー・バーディック(Hugh Burdic)なる人物の「Dwellers in the Stars」にアザトースの従兄弟と記述されているとされており、スンガクは「Yrrlmk t'grn Ia! S'ngac!」の呪文でコンタクト出来、意思の疎通が可能であるばかりか宇宙の様々な秘密や事象をも教えて貰えます。又、1927年にアーカムの農場へ落下した隕石の中に入っていた事もあると言い、ラヴクラフトの「宇宙からの色」(The Colour out of Space)に登場した謎の生命体がスンガクである事を匂わせています。なお、スンガクとその種族は様々な色を持ったガス状の存在で、デネヴの宙域に棲息しているとされています。
関連項目
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