Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS
クトゥルーの落とし仔
1936年 初言及作品:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト「狂気の山脈にて/狂気の山にて/狂気山脈」
1939年 登場作品:オーガスト・ダーレス「ハスターの帰還」
1944年 登場作品:オーガスト・ダーレス「アンドルー・フェランの手記」
2009年 登場作品:リス・ヒューズ「Abomination with Rice」
太古の昔、宇宙から飛来した蛸型の知性種族で、ラヴクラフトの「狂気の山脈にて」(At the Mountains of Madness)において、 クトゥルーの落とし仔であろうとされています。既に地球に殖民していたウミユリ状の生物達と覇権を争った挙句、和平を結び領地を決めたもののルルイエが海底に没し、彼等もクトゥルーと共に沈んでしまいました。ダーレスの作品群では、ヴィラコチャなど水と関わりのある世界各地の神々の正体は彼等であるとされ、又、世界の七不思議に数えられるネス湖のネッシーや大西洋の海竜も彼等であるとしています。彼等の多くは古き神に依り封印されて地底や海底に眠っています。 そのうちの、ポルトガルのリスボンの地底に眠っていたクトゥルーの落とし仔の復活を巡る顛末を描いた奇譚「Abomination with Rice」を奇妙な味の小説家リス・ヒューズ(Rhys Hughes)が、カナダで出版されたアンソロジー「Cthulhu Unbound 2」に発表しています。 第二次大戦中、中立地帯であるポルトガルへ赴いたイギリスの老碩学はリスボンの有名な蛸料理屋でイギリスの情報部らしい人物から相談を受けます。リスボンでナチスの将校が地下で眠っている星から来た魔物を覚醒させる魔道書を探しているので、ナチスに魔物を渡さない様に先に魔道書を入手したいと。そして如何にもB級悪役風のナチスの将校と争奪戦を繰り広げた挙句、老碩学に話を持ちかけた人物もナチスの将校も実はリスボン市民で仲間同士だった事が判ります。そして彼等の行動は、老碩学が話を持ちかけられたあの蛸料理屋の為だった事も判明します。覚醒しリスボンの通りに出現した蛸そっくりの魔物は、待ち構えていた大勢の市民に巨大な網をかけられ蛸料理屋に連れ込まれ、煮立ったオリーブオイルの露と消えてしまい、200人の市民の舌と胃袋を満足させています。多分、日本に出現していたら蛸焼きにされていた事でしょう。
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