Misquamacus

Detailed Explanation (may be) of Gods of CTHULHU MYTHOS

 

ミスクァマカス

 

1945年   初登場作品:H・P・ラヴクラフト/オーガスト・ダーレス「暗黒の儀式」

1976年     登場作品:グラハム・マスタートン「The Manitou」

1979年     登場作品:グラハム・マスタートン「The Revenge of Manitou」

1983年     登場作品:グラハム・マスタートン「The Pariah」

1991年     登場作品:ロバート・M・プライス「The Round Tower」

 

別名

クァミス(Quamis)

クァマス(Quamus)

 

クァミスとも呼ばれるインディアンの魔術師で、ミスカトニック(Miskatonic)河の支流ミスクァマカス川の名前の元になった人物です。ツァトゥグァ(Tsathoggua)の息子オサダゴワ(Ossadogowah)、すなわちズヴィルポグーア(Zvilpogghua)を捕らえた事があるとも云われていますが、要は召喚して使役していたのでしょう。

この名は元々ラヴクラフトのメモにあったものと云われています。それをオーガスト・ダーレス(August Derleth)が使用したのが中篇「暗黒の儀式」(The Lurker at the Threshold)で、ここで死してなお復活を望むミスクァマカスの野望が描かれます。

このキャラクターをよりメインに使ったのが映画にもなったグラハム・マスタートン(Graham masterton)「The Manitou」で、ここでミスクァマカスは女性の体内に入り子供として出産される事で復活を果たそうとします。続編の「The Revenge of Manitou」では小学生の中に入りその身体を乗っ取ろうと画策し、インディアンの神々とも云うべき諸霊達を召喚したりもしています。

その後、「The Pariah」では冥界神ミクタンテクトリ(Mictantecutli)に従いながらも何か腹に一物ありそうなクアマスと呼ばれる小悪党めいたインディアンの霊が現れますが、今日ではミスクァマカスと同一人物であるとされています。しかし「暗黒の儀式」から「The Revenge of Manitou」迄に見せた(元は人間でありながら)Great Old One並みの怪物ぶりは影を潜めてしまっています。「暗黒の儀式」以降、だんだんとスケールが小さくなっているのも特徴で、又、これはマスタートンの作風なのかも知れませんが、「The Manitou」と「The Revenge of Manitou」のマニトウ二部作及び「The Pariaha」では、何処か小物臭いのも特徴です。

なお、ダーレスが書いた「暗黒の儀式」ではミスクァマカスオサダゴワの関わりが色々と示唆されていながら、何故かクライマックスがはヨグ=ソトース(Yog-Sothoth)の召喚になるのですが、そこを不満に感じたロバート・M・プライス(Robert M Price)教授は三部構成だった「暗黒の儀式」の第三部を独立した短編として書き直し、「The Round Tower」のタイトルで同人誌Vollmondの3号に発表しています。

 

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